【今月のコラム 2015.4】
ビルメン・清掃業界の追い風
新年度となり、企業の多くが新入社員を迎えました。
今年度の新入社員のタイプは「消せるボールペン型」だそうです。そのココロは「見かけはありきたりだが、書き直しができる機能(変化に対応できる柔軟性)を持っている。しかし摩擦熱に弱く、熱血指導されると色(個性)が消えてしまう」とのこと(公益社団法人日本生産性本部)。
正直、ビルメンテナンスや清掃業というジャンルは新卒の若者にとって人気業界ではないでしょう。それでも、この業界を志した若い人たちには大いに期待したいと思います。
景気の回復基調に伴う建設需要が高まりや、高齢化の影響もあって戸建よりもマンションを求める傾向があることなどは、この業界の追い風でもあります。
生まれてこのかた長期不況の中で育ったためか、どこか自信に欠ける若者たちが、日本人の誇りを取り戻す傾向にあることは、日本にとっての追い風です。いま書籍やテレビ番組でも、日本や日本人に対する海外からの高評価を積極的に取り上げています。
海外から日本に訪れる人と話す機会があると、きまって町や施設の清潔さに驚かれます。事実、羽田空港が2年連続で「世界一清潔な空港」に選ばれ、海外の記者が「日本の清潔さは世界一」などと書いている記事もしばしば見かけます。
ビルメン・清掃業界にとって、これらの世界一を支えている業界であること、またその事が一般の方々にも認識されてきたことが最大の追い風と言えるのではないでしょうか。
しかし、最初から日本の街が清潔だったわけではなく、そのきっかけになったのが1964年の東京オリンピックでした。2020年、再びオリンピックが日本にやってきます。これを機に、日本のビルメン・清掃業界はどのような飛躍を遂げるのでしょうか。
若い人たちの柔軟で斬新な発想に期待し、それらが少しでも確かな形になることができるよう、業界を上げてサポートできる体制づくりを心がけたい思います。 |